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日常のキラキラワクワクを発信! 2010年冬より上海で暮らしています。 コメントは大歓迎!  写真は“?里可以拍照??”と許可を得て撮影させていただいています^^     *picori*


by picori
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まるでマジックショー! 蘭州拉麺レッスンに参加

街の路では『蘭州牛肉麺』『西北風味』の看板をよく見かけます。
(西北とは新疆ウイグル自治区・甘粛省・宁夏回族自治区あたり)
道路にまでテーブルを出し、どのお店も大繁盛。
美味しいと聞きながら蘭州拉麺は未体験。
蘭州拉麺屋さんの老板(店主さん)を講師に招いた特別レッスンに参加しました。


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蘭州は甘粛省の首都。
アラブやペルシャにルーツをもつ回族が多く暮らしています。
回族の人の瞳は少し青みがかったり淡い茶色だったり、吸い込まれそうなそれは魅力的な瞳。
回族はムスリム(イスラム教徒)なので豚は食べず、牛・羊肉を主に食べます。
蘭州の看板のお店には、特徴ある形の白い帽子を被ったムスリムの男性が、忙しそうに出たり入ったり。





蘭州拉麺の特色は、牛でダシをとったスープに手打ちのラーメン。
拉麺の“拉”は引っ張って伸ばす、という意味なので、煉って伸した生地を機械や包丁で細くカットしたものは拉麺ではないのです。
(picori、よわい××にして拉麺の拉の意味を知る。。。恥)
上海の中華系料理屋さんで〆めに麺を選ぶと、大抵コシのない(日本の素麺よりも更に柔らかい)唇でプツプツと切れてしまうような軟弱な麺をいただく羽目になるのです。私は中国のこの軟弱な麺が好きではないのだ^^:
蘭州拉麺も一見すると蘇州麺のように白くて柔らかそうなのだけれど、食べてみると意外や意外、もちっとした歯ごたえと噛みごたえがあるとても美味しい麺なのです。
これが““拉””のなせる技なのだそうで。


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4種類の太さを打って、一人一人のお好み麺を茹でてくださいました。





蘭州拉麺はスープにも特色があり、スパイシーなスープが刺激的。
牛肉のスライスと、薬味には香菜と辣醤をのせていただきます。これが溶けそうに暑い上海の夏にはぴったり。
本場西北の蘭州拉麺のスープはもっとずっと赤いそうで。赤は唐辛子?辛さが更に強烈なのでしょうか。
老師のスープは秘制(門外不出)だということで、後日Mike(いつもの中華料理の老師)から一般的な蘭州牛肉拉麺のレシピーがいただけることになりました。
家なら海老団子に肉団子、小さなお餅を浮かせても美味しそうなスープでしたよ。

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翌日、中国語の老師に蘭州拉麺を作ったと話したところ、驚くと同時に爆笑され(蘭州拉麺を日本人が打つ光景を想像すると面白かったらしい)、私も蘭州拉麺は大好き! 確かスープには孜然zī ránが入っていると思います、ということ。
はて、孜然って???
彼女はスマートフォンのwikipedia的サイトで、私はEx-wordで調べますが、いまひとつ何のことなのかわからず。(そこにパソコンがあれば即解決だったのでしょうが^^:)
携帯の写真が小さ過ぎてよくわからないのです^^:

p:植物? 
老:…ではあるみたいです(笑)
p:花か葉を乾燥させたもの?実なのかなぁ?
老:んんん〜 わからない!
p:英語表記はある?
老:これですか?
 。。。
p:あぁぁあ!!クミンだ!!



そうそう、刺激的なあの香りはきっと孜然♫
でも秘制なので本当のところはわかりません^^ 
なぜなら老板の舌で研究した門外不出のスープなのですから。
孜然はじめ、きっといろいろなスパイスが組みあわさって、あの美味しいスープとなっているのでしょう。。♨

私たちの拉麺を仕上げるとさっさと帰って行く老板。昼の繁忙時間の準備に急ぎます。
颯爽と帰るその後ろ姿はちょっぴりニヒルにも見えました^^







おまけの話
Mikeに老板のお店の場所を教わって、お料理教室から近くだというお店を覗いてみることにした私たち。
溶けそうに暑いなか、そろそろこの辺りのはず、でもそれらしきお店は見当たらない。
三叉路の交差点で暑さも最高潮のなか、“もはやこれまでか”と諦めかけたその時、私たちの真ん前に自転車に乗った少年が停まりました。
少年の頭には白い帽子!
中国語が堪能なお一人が尋ねてくれました。
蘭州拉麺のお店がこの近くにある?
僕の老板の店だと思うよ。付いてきな!
ゆっくり自転車を走らせながら時々振り返っては停まり、お店まで案内してくれたのです。
細く静かな路にあったそのお店。
老板のお店は立地は決してよくないけれど、街なかの蘭州拉麺店と同じくやっぱり大繁盛していました。
外から中を覗くと、奥から入ったさっきの少年が老板に顛末を話している様子。
すると大忙しだというのに老板先生、外まで出て来てくれたのです。
レッスン中はニコリともしないちょっぴり強面の老板でしたが、出て来た老板はニッコニコ♨
入れ入れと促してくれたけれど、“ごめんなさい、老板の拉麺でお腹いっぱいだから今度また来るね”と言って再見しました。(忙しい時間に単なる冷やかし行為^^:)
娘が日本から遊びに来たら、一緒に老板のお店へ行ってみようかな。
この歳で一人、ああいったお店にはなかなか入りにくいものがあるのです^^:



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by bonbonniere0826 | 2012-07-05 09:12 | 習いごと*